ヨガのレッスンで度々登場するダウンドッグですが、頭の上下動が多く入ったり、両手足で体を支える動きが入る為、
「前だけに体重が乗ってしまう…」
「頭の上下動で気持ち悪くなってしまう…」
この様な悩みを持っている方も多いです。
今回の記事では、そんなお悩みに答えるように、
- ダウンドッグのやり方(基本編)
- ポーズのコツ(お悩み別)
- ダウンドッグのバリエーション(応用編)
これらについて詳しく解説していきます。
正しいポーズのやり方、コツを掴む事で、ポーズの完成度は劇的に変化を遂げます。
まずは、基本の正しいポーズのやり方から確認していきましょう。
ダウンドッグのやり方
サンスクリット語では 「アド・ムカ・シュヴァ・アーサナ。」
犬が前足で踏ん張りを聞かせて、伸びをしている様に見えるポーズです。
ダウンドッグは本来休憩のポーズとも言われていますが、意外と難しく感じる方が多く、休憩になっていないと思う方がほとんど…。
バリエーションも多いこのポーズですが、この章ではまず基本のやり方、さらに注意点、軽減法を紹介していきます。
休憩のポーズとして行える様、正しいやり方を覚えていきましょう。
ダウンドッグのやり方
- 四つん這いになり、両手を肩の下に、股関節の下に両膝をセットし、足指を開きながらつま先を立てていきます。
- 一呼吸吸って、吐きながら両膝を浮かせ、手のひらと足裏で床を押し、踏ん張りをきかせながら腰を高く引き上げていきます。
- 腰が引き上がったら、ちょうどお尻が頂点に来る様にし、肩と首をリラックスさせて吐く息でおでこを床に近づけていきます。
- 目線は足の親指、もしくはへその部分におき、何呼吸か繰り返します。
- 一呼吸吐いて、吸う息で両膝を緩めて四つん這いに戻ります。
ポーズの注意点
- 手首や肩を痛めている場合は無理をせず軽減法を行うか、休憩をするようにしましょう。
- ダウンドッグは頭の上下動が入る為、血圧の高い方が行うと、吐き気や頭痛の原因になる場合も。そんな時は手首や肩と同様に、軽減法、もしくは休憩で対応をするようにしましょう。
ポーズの軽減法
- 頭をしっかり腕の間に入れていくのがポーズの完成形ですが、高血圧な方の場合は、頭を両腕に差し込む少し手前でキープする様にしましょう。
- 頭の上下動が苦手な方、高血圧、手首や肩、足首に不安がある場合は、両手を前に伸ばし、お尻をかかとに乗せて伸びの姿勢をとる「腕を前に伸ばした子供のポーズ」で軽減を行いましょう。
ダウンドッグのコツ・お悩み別の対処法
この章では、「ダウンドッグが辛い」「背中が伸びない」など、苦手な方が抱えているお悩みに対して、コツやポイントを入れながら解説を行っていきます。
ダウンドッグのコツは沢山あり、そのコツを掴む事で完成形が近くなり、お悩みの解決に繋がります。
次のお悩み5つに対するコツを合わせて紹介していきます。
- 上半身が伸びない
- 両腕だけに体重が乗ってしまう
- 膝が曲がってしまう
- 手のひら、足の裏が床につかない
- 手が滑る
順番に見ていきましょう。
1.上半身が伸びない
上半身が伸びない、ポーズの完成形が猫背気味になるということです。
これは大半の人が感じているのではないでしょうか。
上半身と下半身の関係性もありますが、上半身の伸びに関しては、前半のほぐしで肩甲骨や背骨のしなりをしっかり入れているかどうか…これでかなり変わってきます。
前半のほぐしはいわゆるウォーミングアップですが、アップが不十分な場合、メインでのパフォーマンスは確実に下がってしまう結果に。
ウォーミングアップで、ポイントになる背骨を弓のようにしならせる動きや、肩甲骨の内外転(内側、外側への動き)を入れる事で、上半身の伸びにも変化が生まれていきます。
2.両腕だけに体重が乗ってしまう
重心が前方に移動し、両腕に体重が乗ってしまう。
このような状態になってしまうと、腕や肩に大きなストレスがかかり、痛みが出る事も…。
ダウンドッグの理想はバランスの良い三角形を描く事、つまり、完成形で手のひらと足の裏にバランスよく荷重ができているのがベストになります。
重心が前に移動してしまう方は様々な理由が考えられますが、多いのは、骨盤が後傾し、股関節が稼働していないことです。
このような場合は、ポーズが完成する手前で尾てい骨を天井に向ける事を意識してみましょう。
骨盤に動きを出す事で、全体の動きもスムーズになり、前重心からバランスの取れた状態に近づけることができます。
3.膝が曲がってしまう
膝がどうしても曲がってしまう場合は無理に伸ばす必要はありません、少し曲げておきましょう。
膝は少し曲げていても大丈夫ですが、全身で三角形を描いていく事を常にイメージし、そのイメージに少しずつ自分の体が近づいていくようにしていきましょう。
4.手のひら、足の裏が床につかない
手のひら、足の裏、両方ついてる方の方が珍しいかもしれません。
手のひらは比較的ついてる方が多いですが、足の裏も踵までついている方は少ないです。
踵までつけるポイントは前後のバランス。ダウンドッグの理想はバランスの良い三角形を描く事。
踵が浮く場合、足のポジションを変えながら、 三角形の大きさを調整してみましょう。
それでも踵が浮いてしまう場合は、踵を上げたり下ろしたりする足首の運動を入れて可動域を広げる事をお勧めします。
ただ、無理やり行うとふくらはぎに痛みを伴ってしまう場合も。
このような場合は踵を少し上げた状態で行うしましょう
5.手が滑る
手が滑る原因については、ポーズを行なっている環境も関係してきます。
環境が要因している場合は、常温であれば、タオル、ヨガマットを使用することで解決できると思われます。
しかし、ホットヨガの場合は大量に汗をかく為、かなり滑りやすく、タオルの使用は逆にマイナスになる可能性も。
もう1つ考えられる要因は、手のひらです。
ポーズを行っている際、手のひら全体にしっかり体重が乗っていますか?
指の先だけ、手首に近い部分だけ、これではしっかり体重を支え切ることはできません。
手の指を大きく開き、全体にバランスよく体重がのるようにしっかり床を捉えていきましょう。
手のひらを正しく使う事で滑り止めの効果だけでなく、肩や手首へのストレスも軽減されます。
このように、沢山あるコツを取り入れる事で、ポーズの完成形に近づけていきます。
続いて、ダウンドッグのバリエーション、応用編です。
基本の練習として取り込むことも可能です。
基本のポーズに体が馴染んできたら応用編にも是非トライしてみましょう。
ダウンドッグのバリエーション
ダウンドッグには軽減法はもちろん、体の状態に合わせた様々なバリエーションが存在します。
この章では、ダウンドッグのバリエーション3つのやり方を解説していきます。
- ダウンドッグスプリット
- ねじれたダウンドッグ
- 片足を引き寄せたダウンドッグ
こちらも順番に見ていきましょう。
1. ダウンドッグスプリット
片足を切り上げる動作をスプリットと言い、スプリットを行う事で、股関節周辺の可動域が広がります。
無理をするとフォームが乱れてしまう為、まずは持ち上げられる高さから挑戦を。
やり方
- ダウンドッグの状態から息を吐きながら右足を蹴り上げ、足の指を天井の方向へ向けるように高く引き上げていきます。
- ポーズが完成したら数回呼吸を繰り返し、 一呼吸吐いて、吸う息で基本のダウンドッグのポジションに。左足も同様に行います。
2. ねじれたダウンドッグ
両手ではなく、片手で行うダウンドッグです。上半身が不安定になる為、体幹や脇腹、肩、背中など、上半身を引き締めてくれます。片手で足首をつかむのが完成形になりますが、厳しいようであれば、指の先を沿わせる程度でもOK。
やり方
- 通常のダウンドッグから左手を床から離し、右足首を掴んでいきます。
- ポーズが完成したら、数回呼吸を繰り返し、一呼吸吐いて、吸う息で左手を戻していきます。逆側も同様に行いましょう。
3. 片足を引き寄せたダウンドッグ
少し強度が高めのバリエーションになります。体幹はもちろん、腹部の引き締め効果がとても高いです。
厳しい場合は、足の引き寄せを軽めにしておきましょう。
やり方
- ダウンドッグの状態からつま先立ちになっていきます。
- 右足を上げて、右膝を胸の方に寄せていき、重心を上半身の方に移動させて行きます。
- ポーズが完成したら、数回呼吸を行い、一呼吸吐いて、吸う息でダウンドックのポジションに戻していきます。左足も同様に行います。
まとめ
ヨギーにとって、レッスンに頻繁に登場するダウンドッグは避けて通ることはできません。
まずは基本のダウンドッグが休憩と感じられるように、軽減法を取り入れながら練習することをオススメします。
全身を使うダウンドッグで日々の身体の状態を確認し、素敵なヨガライフを過ごしてくださいね。
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