前屈することの方が圧倒的に多い日常生活の中で、ヨガのポーズでは体を大きく反らしていくという後屈のポーズが多く存在します。
その後屈系ポーズの中でも、メジャーで人気のあるのが「魚のポーズ」ですが、
「体を反らすことができない」
「首や頭がきつく、吐き気が…」
このような声を聞くことも多いです。
なので、今回は、このようなお悩みの方に向けて、
- 魚のポーズの効果
- 魚のポーズのやり方
- 魚のポーズが出来ない原因とコツ、バリエーション
これらについて詳しく紹介していきます。
頭が下になるポーズのため、注意点ももちろんありますが、魚のポーズには女性が美しくなる効果がたくさんあります。
実際どのような効果があるのか。
早速その効果から見ていきましょう。
魚のポーズの効果
魚のポーズには、他のポーズにはない女性が喜ぶ美容に繋がる効果が。
その効果を6つ紹介していきます。
- 呼吸がしやすくなる
- デトックス
- 姿勢改善
- 肩こり改善
- バストアップ
- 甲状腺機能アップ
では順番に見ていきましょう。
1. 呼吸がしやすくなる
魚のポーズは仰向けで背骨を大きく反らしていくポーズ。
背骨を大きく反らすと胸は大きく広がり、多くの酸素を体内に取り入れる事が出来ます。
酸素量が増える事のメリットは沢山。
冷え性やむくみにも効果を発揮し、更に血流も良くなる為美肌効果も。
そして呼吸による最大の効果は、ヨガの呼吸が行いやすくなるという事です。
ヨガの呼吸は、自律神経のバランスを整える効果があります。
呼吸が深くなる事で日中優位な交感神経から夜間に優位な副交感神経に。
リラックス感を高め、夜もぐっすり眠れるため安眠効果も感じられるでしょう。
2. デトックス
背骨を大きく反らす事で鎖骨周辺や喉のリンパも流れが良くなり、むくみや老廃物が流れてデトックスされていきます。
3. 姿勢改善
魚のポーズは背骨の大きな反りが入るので、猫背気味の方は背中がスっと伸び、姿勢改善に繋がります。
さらに首の反りも入るため、ストレートネックの方にも効果的。
デスクワークの方は、ストレートネックや円背姿勢になりがちですよね。
魚のポーズで姿勢美人を目指しましょう。
4. 肩こり改善
背骨や首の反りと同時に、肩甲骨も大きく内転(内側に入る)します。
肩こりの原因の多くは肩、首周辺の血流の悪さ。
肩関節の可動域のポイントになる肩甲骨の動きがスムーズになる事で、血流も良くなり肩こり改善に。
慢性的な肩こりをお持ちの方にもおすすめです。
5. バストアップ
バストアップには大胸筋を鍛えると良いと言いますが…。
形を良くしたい方は、実は「背中」が大切です。
魚のポーズで鍛えられる部位は。まさにその背面。
大きな反りは背中の筋収縮を高め、体の前面が広がり、張りのいい形の良いバストの形成に繋がっていきます。
6. 甲状腺機能アップ
甲状腺は喉にあり、新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンを分泌しています。
ポーズの完成形では喉を大きく縦に開き、伸ばしていく事で甲状腺を刺激し、ホルモンバランスを整える効果が。
ホルモンバランスが整う事で、免疫力も上がると言われています。
さて、このように魚のポーズには多くの素晴らしい効果がある事がわかりましたが、この効果を得る為には、やはり正しいポーズで行うことが重要です。
そこで、次にその正しいポーズのやり方を紹介します。
魚のポーズのやり方
魚のポーズはサンスクリット語でマツヤ・アーサナと言い、人が水に浮かぶ体位とも言われています。
体を大きく反らすという非日常的なポーズが、身体に与える効果は抜群。
その効果を得るための正しいポーズのやり方と注意点、軽減法を解説していきます。
魚のポーズのやり方
- 仰向けになり両足を揃えてつま先を伸ばします
- 脇を閉めて両肘を床に付き、親指を中に入れて握りこぶしを作ります
- 息を吐き、吸う息で肘で床を押した状態で胸を大きく反らしていきます
- 反りを深めながら頭の頭頂部を床に付けて喉を伸ばしていきます
- 息を吸い、吐きながら元のポジションに
魚のポーズの注意点
- 高血圧、低血圧の方は NG。 それでもポーズにトライしたい場合はかかりつけの医者に相談を。
- 首、腰に痛みを感じる場合は無理をせず痛みが出る手前でキープをする、もしくは休憩を挟むようにしましょう。
- 口を開けて行うと喉がしっかり伸びません。口は閉じた状態で行いましょう。
- 頚椎にストレスがかかる為完成ポーズ後に顔を横に向けない事。最悪頚椎捻挫してしまう事も考えられます。
- 完成ポーズから戻る時も首に注意。無理やり早く戻ってしまうと頚椎を痛めてしまいます。戻る時は肘で床を押し、首から上へのストレスが軽減されてから元のポジションに。
- 魚のポーズは頭が下に下がる為、まれに吐き気などの体調不良を及ぼす事も。この様な症状が出たらポーズは中断する様にしましょう。
魚のポーズの軽減法
- 完成形で頭頂部を下に置かないように、胸のみ反らす様にしてみましょう。
- 初心者の方や首、腰に痛みがある方は頭の下と腰の下にヨガブロックを置き、軽減を行いましょう。
魚のポーズのバリエーション
ここではポーズが出来ない原因とコツ、出来ない人に向けた練習ポーズ、さらに慣れてきた人に向けたバリエーションまで紹介していきます。
魚のポーズが出来ない原因とコツ
背骨の反りが出ない
魚のポーズの醍醐味である背骨の反り、この反りが出ない方がかなり多いです。
しかし、背骨の反りが出ないとポーズは完成しません。
背骨の反りを出していくポイントは2つ。
1つ目は、反りをいれていくために必要なのは前半どれだけ背骨を動かしたか、という事。
アップが不十分では中々思うように背骨はしなってくれません。
まずは、前半のほぐしでポイントになる背骨を猫のポーズなどでしっかりほぐすように心がけましょう。
2つ目は肘のポジション。
脇をしめ、両肘でしっかりと床を押し、支えをした状態で完成形に入っていきます。
頭の頭頂部のみで加重してしまうと、ポーズをキープすることが難しいです。
両肘、さらにお尻にも加重し、背骨の反りを出せるようにしていきましょう。
腰を反らしている
よく見かけるのがお尻を持ち上げたり、腰を反らしている人。
魚のポーズで反らさないといけない部分は「背骨」です。
お尻を持ち上げたり、腰を反らしてしまうと腕や肩に力が入り過ぎてしまい、ポーズの完成度が大きく下がってしまいます。
腰ではなく背骨を反らす意識を持ちましょう。
吐き気がある
注意点でも述べましたが、ポーズの際に倦怠感や吐き気が出る場合は直ちにポーズを中止し、落ち着くまで休憩を取りましょう。
三半規管が原因と言われていますが、頑張りすぎず、無理をしない事。
ヨガブロックなどのツールを利用しながら徐々に慣らしていく事がポーズの完成に向けた重要なコツになります。
魚のポーズのための練習ポーズ
前半に次に紹介する練習ポーズをいくつか入れて、背骨の反り、しなりを作っていきます。
バッタのポーズ
- うつ伏せになり、両腕を体側に置き、手のひらを上向きにセットします
- 息を吸いながら、頭、両腕、両足を床から離していきます
- ポーズを数秒キープし、吐く息で元のポジションに
太鼓橋のポーズ
- 仰向けに寝て足を腰幅に開き、両手の平を下に向けて体側にセットします
- 膝を90°に曲げていきながら吐く息でお尻、背中も上げていきます
- 可能であれば肩甲骨を内転させて両手を背中で組み合わせていきます
- 両胸を開いた状態で数回呼吸を繰り返し、吸う息でゆっくりお尻を落として元のポジションに
慣れてきた人向けのバリエーション
ポーズが完成し、余裕が出てきたら是非トライしてみましょう。
難易度が高い為、無理をせずゆっくり行う事がポイント。
蓮の花に組む魚のポーズ
- 仰向けに寝て右足を曲げ左の鼠径部に、左足は右の鼠径部に、両足をクロスさせて蓮華座を組んで行きます
- 両手を体側に置き、両肘は90度、肩甲骨寄せて胸を開いておきます
- 息を吐き、吸う息で90度に曲げた両肘で床を押しながら背骨を大きく反らして行きます
- 片肘を後ろにつきながら頭の頭頂部を床につけていきます(首の様子を見ながら行う事)
- 数回呼吸を繰り返し、吐く息で元のポジションに
若鮎のポーズ
- 仰向けになり両足を揃えてつま先を伸ばします
- 脇を閉めて両肘を床に付き、親指を中に入れて握りこぶしを作ります
- 息を吐き、吸う息で肘で床を押した状態で胸を大きく反らしていきます
- 反りを深めながら頭の頭頂部を床に付けて喉を伸ばしていきます
- 吸う息で両腕を開き頭の方向に伸ばして広げていきます
- 両足も床から離してつま先までしっかりと伸ばしていきます(首の様子を見ながら行う事)
- 息を吐き、両手を体側に戻しながら両足も戻し、元のポジションに
まとめ
今回は魚のポーズの素晴らしい効果から、できない人に向けた解決策、バリエーションまで紹介しました。
初心者の方は無理なく軽減法からスタートし、慣れてきたら是非バリエーションポーズにトライしてみて下さい。
魚のポーズは万能に効くポーズと言われており、寝る前に行うのもおすすめ。
1日の疲れをこのポーズで取り除き、快適な睡眠と毎日を手に入れましょう。
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