皆さんはヨガをする時、気持ちよく呼吸ができていますか?
「ポーズに必死になりすぎてしまい、なかなか呼吸に意識が向かない… 」
「運動不足解消の為に始めたのに、 呼吸がストレスになり苦しい…」
このように、ヨガの受講の際に呼吸で悩んでいる方は多いです。
今回は、そのようなお悩みを持つ方に
- ヨガ呼吸法のやり方とコツ
- ヨガ呼吸法の効果
- 呼吸を意識しやすいポーズ
これらについて紹介していきます。
ヨガはこうしなければいけない、という定義はありません。
呼吸法も然りです。
この記事を読んでいただき、自身に合った呼吸法を見つけていきましょう。
【うまくできない人向け】ヨガ呼吸法のやり方とコツ
ここではヨガの呼吸法のやり方と、上手く行うコツ、さらに代表的なヨガの呼吸法を5つ紹介します。
呼吸法は、ヨガの流派や、スタイルによって大きく変わってきます。
自分に合ったヨガの呼吸法を見つけていきましょう。
ヨガ呼吸法の基本のやり方
呼吸のやり方としては、鼻で息を吸い入れて、鼻で息を吐いていく、いわゆる鼻呼吸を行います。
吐く息を少し長めにし、吸う息は体の自然な反応に任せて吸い入れていきます。
この鼻呼吸に腹式呼吸を組み合わせて呼吸を行います。
腹式呼吸については後ほど解説していきます。
ヨガ呼吸法を上手く行うコツ
呼吸とポーズが合わせられず苦しい、と耳にする事がありますが、合わなくても大丈夫です。
大事な事は息を止めないことなので、深く考え過ぎず、基本自分自身のペースで行っていくようにしましょう。
それでも…という方は、まずはポーズを行う前に、自身の気持ちよく行える呼吸のペースをつかむ練習を行っていきます。
ペースがつかめてきたら、そこにポーズを合わせるようにしてみましょう。
ヨガで行う鼻呼吸は、口呼吸よりも多くの酸素を体内に取り入れることができると言われています。
しかし、鼻づまりなどで鼻呼吸が難しい場合は、口呼吸でも大丈夫です。
呼吸は強制ではないので、その時の体調に合った呼吸法で行うようにしましょう。
ヨガ呼吸法の種類
次の4つ呼吸法があります。
- 腹式呼吸
- 胸式呼吸
- 完全呼吸
- ウジャイ呼吸
- 片鼻呼吸
順番に見ていきましょう。
1. 腹式呼吸法
横隔膜の動きを活発にする呼吸です。
体の中心部分、腹部に意識を置きながら呼吸と共に心を穏やかにする呼吸法になります。
一般的にも広く知られており、ヨガのレッスンで多く取り入れられている呼吸法の1つです。
腹式呼吸法のやり方
- 息を吐き切っていき、すぐに吸うのではなく、軽く息を止めます。
- 吸う息でゆっくりおへそを緩めるようにお腹を膨らませていきます。
- ゆっくりと細く長くおへそがへこんでいくように息を吐き切っていきます。
腹式呼吸法のコツ
コツはお腹まで空気を入れる事です。
両手の指先をお腹に添わせる事で、呼吸と共にお腹が動いてるかどうかを確認できます。
分かりにくい場合は、仰向けに寝て背中側を固定した状態で、同じ動作を行ってみましょう。
よくお腹の動きが確認しやすくなると思います。
2. 胸式呼吸法
胸式呼吸法は名の如く、お腹まで空気を入れるのではなく、両胸で呼吸を行います。
日中活動的になると言われている、交感神経を優位にすると言われています。
胸式呼吸法のやり方
- 息を吐き切ってから、吸う息で胸を膨らませていきます。
- 空気を数秒止めてから、胸に入れた空気を吐き出していきます。
胸式呼吸法のコツ
お腹まで空気を入れない為、腹部は締め付けた状態で胸で空気を止める。これが胸式呼吸のコツになります。
3. 完全呼吸法
完全呼吸法は、腹式呼吸、胸式呼吸、鎖骨呼吸(鎖骨に空気を入れる呼吸法)この3つを取り入れながら行う呼吸法です。
吸う息よりも吐く息の長さを2倍にし、体内に気が満ちていくのを感じる呼吸法になります。
完全呼吸法のやり方
- まずは、お腹と背中がくっつくぐらいしっかりと息を吐き切っていき、1秒から2秒ほど止めておきます。
- 息を吸い入れながらお腹をゆっくりとお腹を膨らませていき、胸、鎖骨にに息をたっぷりと入れていきます。顎を引いて数秒止めます。
- ゆっくりと息を吐きながら、お腹を凹ませて、鎖骨や両胸に残っている息も全て吐ききっていきます。
完全呼吸法のコツ
息をしっかりと吐ききって、更にその息を体の隅々まで取り入れることがとても重要です。
高血圧な方はゆっくり行うことを忘れず、無理をしないようにしましょう。
4. ウジャイ呼吸法
ウジャイという言葉は勝利を意味し、 喉の内側の筋肉の摩擦音を立てながら呼吸を行います。
パワーヨガのレッスンで使う事が多い呼吸法です。
ヨガでは腹式呼吸が多い中、ウジャイ呼吸は胸式呼吸で行っていきます。
ウジャイ呼吸法のやり方
- 下腹部を締め、息を吸い入れて、両胸まで空気をたっぷりと入れていきます。
- 喉の内側の筋肉の摩擦音を立てるようなイメージで音を立てながら息を吐いていきます。
ウジャイ呼吸法のコツ
できれば吐く息と吸う息が同じ長さになるようにします。
胸式呼吸法になる為、下腹部を閉めて、胸で呼吸を行うようにしましょう。
5. 片鼻呼吸法
片鼻ずつで呼吸をする呼吸法で、ポーズとは合わせず座位で行います。
左右の気の流れを意識しながら、体内のエネルギーバランスを整えていきます。
片鼻呼吸法のやり方
- 右手の親指で右の小鼻を押さえていきます。
- 左の鼻からゆっくりと息を吐いていき、吐き切ってから 息を吸い入れていきます。
- 十分に息を水入れてから左の小鼻を押さえて息を止めていきましょう。
- 息が苦しくなる少し手前で右の鼻を開き吐き出していきます。
- 息を吐き切ったら同様にまた息を吸い込んで小鼻を押さえ、息を止めて繰り返していきます。
片鼻呼吸法のコツ
鼻づまりのある方はできないため、体調の良い時に行うようにしましょう。
慣れるまでは、吐く息と吸う息は同じ長さで行い、慣れてきたら吐く息を長めにして練習していきましょう。
ヨガ呼吸法の効果
ポーズにももちろん効果はありますが、呼吸法にも効果が沢山あり、私達の体が受ける変化や恩恵は計り知れません。
その効果を7つ紹介します。
- 自律神経の調整
- 血流促進
- インナーマッスルの強化
- 安眠効果
- ストレスの緩和
- 腸内環境を整える
- ダイエット効果
順番に見ていきましょう。
1. 自律神経の調整
自然呼吸を行う事で自律神経、副交感神経とのバランスが整い、心身ともにリラックスすることができます。
2. 血流促進
深い呼吸は血管を拡張させて、血流を良くしてくれます。
血液の流れが良くなると体温が上昇し、冷え性や肩こり改善にも繋がっていきます。
3. インナーマッスルの強化
深い呼吸は、深層部分にあるインナーマッスルにも効果的です。
息を吐く時に体幹を安定させるインナーマッスルの腹横筋にも刺激が入るため、内側への刺激を入れたい場合は吐く息に意識を向けていきましょう。
4. 安眠効果
深い呼吸は、 副交感神経を優位にしてくれるため、リラックス感が高まり、心地よい睡眠が取れると言われています。
寝つきの悪い方には就寝前に腹式呼吸、瞑想がおすすめです。
瞑想は後ほど実際のポーズで解説をしていきます。
5. ストレスの緩和
自律神経が整う事で、幸せホルモンと言われているセロトニンが放出され、心身のバランスを整える事ができると言われています。
ゆったりとした呼吸で、心身のバランスを整えることが日常のストレス緩和に繋がっていきます。
6. 腸内環境を整える
副交感神経が優位になることで腸の動きも活発になり、腸内環境を整える効果があると言われています。
便秘気味の女性の方におすすめです。
7. ダイエット効果
ヨガの深い呼吸は、日常あまり使えていないインナーマッスルに刺激が入ります。
普段使用していない部分への刺激は、代謝アップに非常に効果的です。
深い呼吸にポーズを組み合わせる事で、更にダイエットの効果も高まります。
呼吸を意識しやすいポーズ&瞑想で練習してみましょう
呼吸を意識しながらポーズを行ってみましょう。
比較的呼吸を意識しやすい「猫のポーズ」と「瞑想(スカ・アーサナ)」をご紹介いたします。
呼吸に合わせながら行ってみましょう。
猫のポーズ ( マールジャーラ・アーサナ)
初心者から上級者まで、簡単に行うことができます。
呼吸筋群がダイナミックに動く為、呼吸の状態や効果が感じられやすいポーズの1つです。
ポーズのやり方
- 四つん這いになり、鼻から息を吸い入れて、胸を開いていきます。
- 息を吐きながら、オヘソを覗くように背骨をゆっくり丸めていきます。
- 吸う息でゆっくりと背骨を弓のようにしならせて反らし、 目線も天井に向けて行きます。
- 吐く息で再び背骨を丸めて頭を腕の間に差し込み、おへそを覗き込むようにしていきます。 この動作を呼吸に合わせて数回行いましょう。
瞑想 (スカ・アーサナ)
安楽座で行う為、 ダイナミックなポーズと連動させるというものではありませんが、呼吸に最も集中することができます。
低体力の人から上級者まで、多くの人にオススメすることができます。
ポーズのやり方
- あぐらの状態から、踵と踵を身体の中心、体の中心(正中線)の延長線上で、一直線上になるように結びます。
- 骨盤をまっすぐに立てて両サイドのお尻(坐骨)にバランスよく体重を乗せて行きます。
- 鎖骨、胸を開き、両手をひざの上に置き、視線を正面に向けて一点を見つめます。
- 目を閉じ、自然な呼吸を自分のペースで繰り返していきます。
普段、外側に向けている意識を内側に向け、自分と向き合う時間を作っていきましょう。
まとめ
呼吸法は強制ではないため、自分自身が心身ともにリラックスできるような呼吸法とペースで行う。
これが、皆さんの悩みの解消に繋がるのではないかと思われます。
ヨガのポーズと同様に、呼吸も時間や場所を取る必要はありません、
多くの効果をもたらす呼吸を、あなたのヨガスタイルに是非取り入れてみてください。
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