皆様はシャバーサナと聞いて何を思い浮かべますか?
「ヨガのレッスンのラストに行うもの」、「寝る時間」など …
この様にヨガのラストに寝る、というイメージで行なっている方が多いと思います。
しかし、 シャバーサナは実は寝る時間ではなく、ヨガを行なった後に行う、最も重要なポーズになります。
では、なぜシャバーサナが重要なのでしょうか?
行う事にどのような意味や効果があるのでしょうか?
この記事では、
- シャバーサナの意味、目的、効果
- シャバーサナのやり方やコツ&注意点
- シャバーサナの疑問を解決するQ&A
といった内容で詳しく解説していきます。
最近疲れ気味な方、ヨガレッスンに参加してみようかなと思っている方、ぜひ参考にしてみて下さい。
シャバーサナの意味
シャバーサナという呼び方は、インドの古語のサンスクリット語であり、日本語ではシャバが屍(しかばね)や死体、アーサナはポーズという意味を持ちます。
ヨガレッスンでは通常サンスクリット語のシャバーサナの方を使うことが多いです。
シャバーサナを行う目的
このポーズは簡単そうに見えて、実は習得が最も困難と言われているポーズです。
多くの情報やストレスにさらされて心身ともに緊張が続く現代社会、何も考えず緊張を解き放つのはとても難しいものです。
シャバーサナはこの緊張を解き放ち、体を解放していく事を目的としています。
雑念を払い、いつも外側に向いている意識を内側に向け、自身を見つめる時間を作っていきます。
ヨガでは座位で瞑想の時間を取ることも多いですが、シャバーサナは仰向けに寝た状態で行う瞑想の時間とも言えます。
できるだけ何も考えないよう、いわゆる無の状態にしていきましょう。
シャバーサナの5つの効果
立位ポーズやアクティブポーズでは交感神経優位の状態にありますが、ラストにシャバーサナを行う事により、心身ともにリラックス感が高まっていき、副交感神経優位の状態になっていきます。
結果、自律神経が整えられ、精神面での様々な恩恵、効果を受けられる事が出来ます。
この章では、そんなシャバ―サナの効果を5つ紹介します。
- 疲労回復
- ストレスの軽減
- 全身の調和
- リラックス効果
- 安眠効果
では、詳しく見ていきましょう。
1.疲労回復
心と体を無にする事で日常生活の疲れや、ヨガの練習で溜まった脳や体の疲労を取り除いていき、疲労回復に繋げていきます。
2.ストレスの軽減
シャバーサナは究極のリラクゼーションです。
しかばねの様に無になり、意識を手放すことで、人間関係や日常生活の疲労などで溜まっているストレスも軽減してくれます。
ストレスにさらされている忙しい現代の人達にオススメです。
3. 全身の調和
シャバーサナは仰向けで行います。
この姿勢が心、体、神経を休ませる事になり、結果、血液循環を良くし、精神面だけではなく肉体面にもプラスに働き、全身の調和に繋がっていきます。
4.リラックス効果
目を閉じ、仰向けになり、自分自身と向き合う時間をつくる事が心と体のリラックスに繋がっていきます。
5.安眠効果
副交感神経が優位になる事で、 睡眠の質が向上し、安眠に繋がっていきます。
寝つきの悪い方には、寝る前のシャバーサナがオススメです。
このように精神面の効果が多いシャバーサナですが、 最初にもお伝えした通り、このポーズは簡単そうに見えて、実は習得が最も困難と言われているポーズです。
ポーズの効果を得るために、正しいやり方で行う必要がありますので、そのやり方をしっかり確認しておきましょう。
シャバアーサナのやり方
シャバーサナのポーズのやり方、コツ、そして注意点を解説していきます。
「しかばねのポーズ」名前の如く、死体の様に心と体を完全に静止させていきます。
全身でくつろぎを感じながら、そのくつろぎを体現してみましょう。
ポーズのやり方
- 仰向けに寝ます。両足の幅は肩幅よりも少し広めに開き、足の指先を外側に向けていきます。
- 両脇の下、握りこぶしひとつ程開けて両腕を開き、手の平を上に向けます。
- 目を閉じ、上半身から下半身の背面を床に沈めていき、全身の力を抜いて行きます。
- 全身脱力した状態で、鼻呼吸から口の呼吸方へ、自然な呼吸を行なっていき、くつろぎながら、まどろみを味わって下さい。
- しばらく呼吸を行った後、両手足を軽くぶらぶらと動かしていき、体に少しずつ意識を戻していきます。
- 体に意識が戻ってきたら、両手を頭の上に伸ばし、組み合わせ、一呼吸水入れて、吐きながら大きく体を縦に引き伸ばしていきます。
- 息を吐き切って体を緩めたら、体の左右どちらでもいいので両手をつきながら、ゆっくり体を起こして行きます。
ポーズのコツ、注意点
- 雑念を入れず、考え事をしないこと。
- 腰痛を持っている人は、膝を立てて行うと腰が楽になります。
- 顔は横に向けず上を向き、体だけではなく顔の緊張も取りましょう。
- ヨガのポーズは鼻呼吸法を推奨していますが、 シャバーサナは自然な呼吸法でOKです(口でも大丈夫です)。
【Q & A】 シャバーサナの疑問に答えます
最後に、シャバーサナに関する、聞けそうで聞けない素朴な疑問点を答えていきます。
疑問点を解決する事で、シャバーサナ完成形がより、身近なものになって来るでしょう。
シャバーサナはどれぐらい行えば良い?
シャバーサナに決まった時間はありません。
ですが、一般的にヨガレッスンで行われている時間は、5分から10分です。
ヨガでは、5分のシャバーサナを行う事が1時間の睡眠に匹敵すると言われています。
その為、やはり5分は行うようにしましょう。
シャバーサナに適した音楽は?
無音でシャバーサナを行うというのもリラックス感が高まり効果的と思われますが、通常、ヨガのレッスンではヒーリングミュージックを中心としたリラックス系の音楽を流す事が多いです。
風や海の波の音など、 自然界の様々な音を流していきます。
ヨガでは非常に神聖な音、言葉と言われているマントラが使用される事もあります。
音源は音楽アプリ、 音楽配信サイト、CDで視聴、購入する事ができます。
ブランケット(毛布)をかけてもいいの?
ブランケットは、かけてOKです。
「シャバーサナ中に体が冷えてしまって少し寒い」
このような声を聞くことがあります。
ヨガスタジオの中にはヨガブロック、ストラップ、ブランケット(毛布)などのポーズを補助してくれる器具を置いてくれているところもあります。
寒い場合はブランケットをかけて、体温調整を行うようにしましょう。
更に、ヨガブランケットは体温調整だけではなく、丸めて膝の裏に置くなど、ポーズのサポートにも使えます。
座位のポーズや、瞑想時(座位)にお尻の下に置く事で痛みの緩和にも繋がる為、用途は多くあります。
使用できるツールはどんどん使って、ポーズの効果を高めていきましょう。
シャバーサナ中に寝ていいの?
この質問はよく聞きますね。
座位で瞑想するときも、ついつい寝てしまう方がいらっしゃいます。
シャバーサナを行う事で究極のリラックスモードに入っていきます。
心と体が睡眠を求めている場合はそれに従い、寝るというのも一つの選択肢ですよ。
ですから、寝てはいけないということは、けしてありません。
が…、できれば寝ない方がいいです(^^)
シャバーサナ時に寝てしまう人は疲労が溜まっている可能性があります。
完全に寝入ってしまうと、体の変化を感じ取ったり、心地良さを感じる事ができません。
難しいかもしれませんが、睡眠に入る前の心地よいまどろみの状態で、シャバーサナを行える事が1番望ましいです。
いびきをかいてしまう時は?
この質問も割と多いですね。
女性の方は特に気になりますよね。
しかし、実際、シャバーサナの時間帯に寝てしまう人が多いと言う事と同様に、寝入ってしまい、いびきをかいている方もいます。
いびきをかくのが心配、でもヨガをやりたいという方の対策としては、横向きになる事です。
仰向けに寝る事で舌が落ちてしまい、気道が狭くなりがちです。
狭くなったその軌道を緩める為に、少しだけ体を横に向けてシャバーサナを行ってみましょう。
まとめ
最も地味で、気軽に行える反面、極めるのは難しいと思われるシャバーサナですが、心も体も疲弊してしまっている現代人に、これほど合うポーズはないかもしれません。
シャバーサナは時間、場所を問わず行える、最大級のリラックスポーズです。
悩み事が多い時、心配事に悩まされている時、こんな時こそシャバーサナを行い、精神面を整え、安定した日常を送れるようにしていきましょう。
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