木のポーズは、ヨガに関わったことがない方でもわかる「ヨガといえばコレ!」というポーズです。
木のポーズは強度の調整もしやすく、初心者の方でもトライしやすいという利点を持っています。
しかし、完成形は意外とハードルが高く、
「回数こなしているのになかなか完成形に辿り着かない…」
「簡単そうに見えるけど効果は…?」
このようなお悩みや疑問を耳にする事も。
今回は、このようなお悩みや疑問を持つ方の為に、木のポーズの「効果」「やり方、できない人に向けたコツ」「バリエーション」について、わかりやすく解説していきます。
シンプルに見える木のポーズにも実は効果が沢山あるので、ぜひ参考にして日々取り入れていきましょう、
木のポーズの効果
ヨガのポーズに多く存在するバランス系のポーズは私達の心の状態を反映すると言われており、身体的効果だけではなく、精神面でも大きな効果を発揮します。
ここでは、立位バランスポーズの代表格でもある木のポーズの「特徴」と主な効果7つを紹介していきます。
特徴
木のポーズはサンスクリット語でヴリクシャ(木)・アーサナ(ポーズ)と言い、沢山あるヨガのバランス系のポーズの中でも難易度もそう高くなく、初心者が比較的トライしやすいと言われています。
木の根っこの部分が木の幹や、 枝や葉を支える軸になっているように、私達の体も上半身をうまく機能させる為に下半身が大きな役割を待っています。
軸となる下半身の安定と共に、上に上げる足のポジションや型を柔軟性に合わせながら行う事で、更にポーズが安定しやすくなるでしょう。
効果
1.バランス感覚の向上
木のポーズは、ポーズをより楽に取りやすくする「軽減法」を行いやすいポーズのひとつです。
段階を踏んでいくことで、その時に応じた筋肉や、平衡感覚が養われていき、 バランス感覚の向上につながっていきます。
2.下半身の強化
木のポーズは片足で立つという、不安定な状況を作り出すため、完成形に近づけていくには、下半身の安定、 強化は外せません。
3.集中力アップ
木のポーズの効果といえばコレ!
視線を動かさないのが、木のポーズの大きなポイント。
集中力を高め、視線を一点に集める事でポーズの完成形に近づけていきます。
最近疲れ気味でぼーっとすることが多くなった…という方にオススメ。
4.精神の安定
木のポーズを含むバランス系のポーズは、心の状態を映し出していきます。
気の迷いであったり、他の事を考えてしまっていると、ポーズをキープできず、未完成になりがち。
ポーズを安定させる事は、心や精神の安定にも効果的です。
5.O 脚の予防、改善
木のポーズは、足の裏への荷重バランスが常に大きなポイントになってきます。
O 脚の方は足の小指、外側に荷重がかかっている場合が多く、内側への荷重をかけていくことで外側に開き気味な下半身を元のポジションに戻そうと、緩んでいた内転筋が収縮していく形に。
結果、足のポジションが良くなり、 O 脚気味の方も改善に繋がっていきます。
6.姿勢の改善
木のポーズには背骨を下から上に引き上げ、 両腕を挙上する動きが入ります。
猫背気味な方は背骨が上に引き上がる事で、 丸くなっている背中がスッと伸び、姿勢改善に繋がっていきます。
7.体幹を鍛える
不安定な木のポーズは普段使用しない深層部分の筋肉、インナーマッスルを刺激し、体の軸となる体幹を強化していきます。
体幹を強化し鍛える事は、スポーツのパフォーマンスや、様々なポーズの完成度を高めるだけではなく、ダイエットにも効果的。女性におすすめです。
さて、このような素晴らしい効果を得る為には正しい姿勢、正しいポーズで行う必要があります。
それでは、次にその正しいポーズのやり方を見ていきましょう。
木のポーズのやり方&ポーズのコツ
ここではポーズのやり方、できない人に向けたポーズのコツと注意点を上半身、下半身に分けて紹介します。
コツや注意点を取り入れながら、正しいポーズのやり方を身につけていきましょう。
まずは基本の正しいやり方です。
ポーズのやり方
- 山のポーズ(タダ・アーサナ)で立ち、 両手を腰に当てて、右足の裏を左足の内側につけてバランスをとっていきます。
- 右足の裏を太ももの内側に当てて、さらに可能であれば、右足の甲を足の付け根、 鼠径部の辺りに付けていきます。
- 胸の前で合掌し、一呼吸吐いて、吸う息で両胸を開き、両腕を頭上に引き上げていきます。
- 両腕を伸ばしながら、腕は耳の横か耳の後ろへ。
- 息を吐きながら合掌の手を胸元に戻して足を解いていき、逆側も同様に行っていきます。
ポーズのコツ
ポーズのコツを上半身と下半身に分けて見ていきます。
上半身のコツ
1. 視線を動かさない
視線を動かさず、一点を見つめる事で集中力を高めていきます。
2. 首、肩がすくまないようにする
腕を引き上げた時に首や肩がすくんでしまうと、背骨がしっかりと伸びず、ポーズの完成度が下がってしまいます。
ヨガでは上半身は常にリラックスすることが基本です。首を長く保ち、背中で両腕を引き上げるようなイメージを保ちながら行いましょう。
3. 合掌の手の親指をクロスさせる
合掌した時、 両手の親指同士をクロスさせるとバランスがとりやすくなるといわれています。
下半身のコツ
1. 骨盤のポジションを確認する
骨盤は体の中心です、中心部分が乱れてしまうとそれに付随する部分がうまく機能しません。
骨盤がまっすぐ正面に向けられているか、腰骨の高さが左右均等になっているか。最初の立位姿勢、タダ・アーサナでこれらがきっちりとできているかどうかを確認するようにしましょう。
2. 足の裏にバランスよく荷重をかける
よく見かけるのが小指側、外側に荷重をしている人。 木のポーズだけでなく立位のバランスのポーズでは足の裏全体にバランスよく体重を乗せる事がとても重要になります。
どうしても外側荷重になってしまう…、という方は、内側、母指球に体重がのるように意識してみましょう。
3. 背面への意識
木のポーズは下半身の安定が非常に重要です。その安定の為に、必要になってくるのが臀筋とハムストリング、下半身の後ろ側です。 特に臀筋は緩んでいるとわかりやすいもの。ふらつきがある時はお尻と腿の裏にも意識を飛ばしてみましょう。
4. 足裏と太ももを使う
足裏を太ももの内側につけるバージョンを行う場合は、足裏で少し太ももの内側を押してみると太ももと足裏が反発し合い、安定感が増します。 足裏の力が強すぎると骨盤が傾くので押しすぎないように注意をしましょう。
ポーズの注意点
- 片足でバランスをとるため、転倒する危険性があります。特に体を縦に引き伸ばす時に注意が必要です。
- 膝に疾患がある場合は片足で立つのは止めて、足の指先をかかとに置く、軽減法を行いましょう。
木のポーズのバリエーション
木のポーズのバリエーションも見ていきましょう。
合掌の状態で引き上げられない方向けの「上半身のバリエーション」、膝や足首が厳しい方向けの「下半身のバリエーション」です。
完成形に向けての練習や軽減法として行ってみましょう。
上半身のバリエーション
- タダ・アーサナで立ち、右の足裏を左足首に当てていきます。
- 右足裏を持ち上げながら太ももの内側に、更に可能であれば足の付け根、鼠径部に足の甲を当てていきます。
- 両手を胸元で合掌し、一呼吸吐いて、吸う息で胸を開き、両腕を V の字に開きながら挙上していきます。
- 両肘を伸ばし、余裕があれば少しずつ頭の方に近づけていきましょう。
下半身のバリエーション
- タダ・アーサナで立ち、 右の足裏を左足首に当てていきます。
- 右足裏を持ち上げながら左の太ももの内側に落ち着けていきます。
- 両手を胸の前で合掌し、 一呼吸吐いて、吸う息で胸を開き、両腕を頭の上に伸ばしていきます。
- 両肘を伸ばし、両腕は耳の横か、耳の後ろに。
- 息を吐きながら合掌の手を胸の前まで下ろしていき、逆側も同様に行っていきます。
まとめ
木のポーズは全身を使う為、運動効果も高くなります。
精神面での効果も大きく、場所を取らないため、自宅でも気軽に毎日のエクササイズルーティンとして行うことができます。
コツや注意点、バリエーションを取り入れながらポーズの完成形に近づけていきましょう。
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