腰に突如激痛が走り、動けなくなるぎっくり腰。
ぎっくり腰は何度も繰り返すことが多いと言われています。
そして慢性的な腰の痛みを持つ方や、コロナ禍での運動不足で腰痛を発症してしまった人も多いでしょう。
そういったぎっくり腰、腰痛を持つ方におすすめなのが、適度な運動になるヨガですね。
ヨガには腰痛の緩和、そしてぎっくり腰予防にも効果があります。
今回は、「そもそも腰痛になる原因は何なのか」という点を抑えた上で、
- ぎっくり腰や腰痛改善におすすめのヨガポーズ
- 腰痛改善ヨガポーズに関するQ&A
について紹介していきます。
腰をスッキリさせて辛い腰痛とおさらばし、快適な毎日を手に入れていきましょう 。
ぎっくり腰・腰痛になる原因
座りっぱなしのデスクワークの方や、赤ちゃんを長時間抱っこしているお母さん、激しいスポーツを日常的に行うアスリートの方など、 ぎっくり腰や腰痛になる可能性は日常に多く潜んでいます。
では、その主な原因は何なのでしょう?
ぎっくり腰の原因
腰痛の中でも多くの方が経験している「ぎっくり腰」。
正式名称は「急性腰痛症」と言い、その名の如く急に腰が痛くなることを言います。
原因は骨ではなく筋肉、その筋肉を積む筋膜が損傷することで起こります。
運動不足、疲労の蓄積が原因で起こってしまうとも言われていますね。
接触系のスポーツや事故など、大きな力が加わりぎっくり腰になることもありますが、意外にも日常生活の些細な事がきっかけになる場合が多いです。
腰痛になる原因
腰痛とは病名ではなく、腰部周辺の痛みの総称になります。
ぎっくり腰を含め腰痛の種類は多く加齢や運動不足など原因も様々ですが、その原因の1つとして「骨格のバランスが悪い」、いわゆる「骨盤の歪み」から来る事も多いと言われています。
では痛みの原因となる「骨盤の歪み」とは具体的にどういったことでしょうか。
腸骨の左右差
骨盤の両サイドにある大きな骨、これを「腸骨」と言います。
この腸骨の高さに左右差がある事で、腰痛を発症すると言われています。
一般的には、腸骨が高い方に痛みが出る場合が多いです。
これは中臀筋が働いていない事によるものです。
お尻の筋肉のことですね。
中殿筋は足を外側に広げていく筋肉ですが、もう一つ重要な働きがあります。
それは、足を下に引っ張って地面をとらえていく「足裏の安定」という重要な働きです。
これが働いておらず、足裏の安定が乱れることによって、腸骨の歪みへと繋がるのです。
骨盤前傾、後傾している
「骨盤前傾」は骨盤が前に傾いている状態、いわゆる反り腰です。
腰が大きく反っているため、腰背部の筋肉は緊張状態、逆側のお腹の筋肉は緩んでいる状態です。
この状態では、脊柱起立筋(背中の筋肉)、腸腰筋(お腹の前にある筋肉)が硬くなります。
「骨盤後傾」は前傾の逆で、骨盤が後ろに傾いている状態。
ぽっこりおなかタイプで、腹直筋、大臀筋、ハムストリングが硬くなります。
このように左右差や前・後傾などの歪みが生じると、緊張している筋肉に引っ張られ、骨格のバランスが悪くなり、腰の痛みを発症する原因になるのです。
では、どのようにすると骨格の歪みや腰痛の改善に繋がっていくのでしょうか。
お待たせしました、とっておきのヨガポーズを3つ、次から紹介していきます。
初心者向けのぎっくり腰・腰痛におすすめのヨガポーズ3選
ぎっくり腰予防や腰痛にオススメのポーズです。
1〜3まで、強度の低いものから記載しています。
腰の状態を確認しながら、順番に行ってみましょう。
- 子供のポーズ(バーラ・アーサナ)
- バッタのポーズ(シャラバ・アーサナ)
- 三角のポーズ(トリコーナ・アーサナ)
1. 子供のポーズ(バーラ・ア―サナ)
ポーズのやり方
- 正座から両手を体の前に伸ばし、吸う息で胸を開き、息を吐きながら体を前に倒していきます。
- お尻を踵に載せ、両手の指先を吐く息で遠くへ伸ばしていきます。
- 両腕、肩、首の緊張を取ってリラックスします。
ポーズの効果
- 腰痛の緩和
- ぎっくり腰予防
- 消化器系の強化
- 自律神経の調整
- 肩こりの改善
ポーズのコツと注意点
- お尻が踵から離れないようにします。
- 膝に痛みがある場合、正座ではなく、股関節を少し開き、あぐらの姿勢で行います。
2. バッタのポーズ(シャラバ・ア―サナ)
ポーズのやり方
- うつ伏せになり、両足を腰幅、両手は手の平を上向きにし、体側に置きます。
- 吸う息で胸を開き吐きながら、頭、両腕、両足を上に引き上げていきます。
- 数秒ポーズをキープし、 息を吐きながら頭、腕、脚を戻していきます。
ポーズの効果
- 腰痛の緩和予防
- ぎっくり腰予防
- 自律神経の調整
- 腰背部、ヒップラインの引き締めに効果的
- 婦人科系のトラブル
- 便秘解消
- 姿勢改善
ポーズのコツと注意点
- 両足の引き上げは、膝をしっかりと伸ばした状態で行います。
- 腰の痛みがひどい時は、握りこぶしを鼠径部(足の付け根)に置き、両足のみ、引き上げていきます
3. 三角のポーズ(トリコーナ・ア―サナ)
ポーズのやり方
- 山のポーズ(タダ・アーサナ)から左足を 後方に引き、右足の踵の延長線上に左足の土踏まずをセットします。
- 吸う息で両胸を開きながら、両腕を伸ばし、横から肩の高さまで引き上げていきます。
- 息を吐きながら頭の下に足首がくるように、上半身を倒していきます。
- 左手は肩の延長線上で天井に向けて引き上げ、右腕は、右手を膝、余裕があれば、スネ、足首、床へとおろして行きます。
- 数回呼吸を繰り返し、息を吸い入れながら上半身を引き上げて、吐きながら両腕をおろしてリラックスします。 逆も同様に行います。
ポーズの効果
- 腰痛の緩和
- 下半身の強化
- 内臓の強化
- 肩こり改善
- 便秘改善
ポーズのコツと注意点
- ポーズの完成形は、頭の頭頂部から、背骨、尾てい骨のラインが一直線上になる事です。そのイメージを持ちながら行いましょう。
- ポーズがきつい場合は、無理をせず、下の手を太もも、もしくは膝の辺りに置き軽減をします。
腰痛ヨガ Q & A
腰痛改善のヨガポーズに関する疑問は、結構いろいろとあるものです。
疑問点を解決し、痛みの解消や、予防に近づけていきましょう。
骨盤が立たない
「骨盤を立てる」とは、骨盤のポジションが安定しているという事です。
つまり、「骨盤が立たない」というのは、骨盤のポジションが安定していないという事です
立位でも座位の状態でも、ヨガでこの表現を使用する事はありますが、ここでは、座位の状態について説明していきます。
座位の場合、長座で座り床に対して骨盤が垂直になっていると、ポジションが安定します。
骨盤を立てる方法は、両手で左右のお尻のお肉を搔き出していくこと。
両サイドのお尻の真ん中に「ぽこっ」と出ている大きな骨を感じることができるでしょう。
この骨を「坐骨(ざこつ)」と言います。
坐骨と中心の尾てい骨を床に対して垂直に、そして、背骨を天井に引き上げながら、頭頂部をその延長線上に持っていきます。
この形のイメージを常にもっておければOK。
腰痛に効果的なポーズには、骨盤を立てて行うものが多い為、常に骨盤への意識を飛ばし、骨盤を立てるイメージを持ちながらポーズに取り組んでみましょう。
ヨガをして腰痛が悪化することもあるの?
結論から言うと、悪化することもあります。
腰痛の度合いにもよりますが、 痛みや炎症がひどい時にポーズで刺激を加えると、悪化に繋がる事も。
そしてもう1点、 頑張りすぎて炎症を助長してしまっている事も考えられるでしょう。
「良い」と言われているものも過剰に行なってしまってはマイナスに。
何事もやりすぎは禁物ですね。
ヨガのポーズを取る時に必ず意識して欲しいのは、「無理をしない」事です。
心身ともに緊張せず、リラックスした状態で行う事で「ここまで伸ばしてしまうと痛みが出てしまうだろう」といった体から出ている信号をキャッチしやすくなり、無理をする事もなくなります。
腰が痛い時にヨガをしても大丈夫?
この質問は、 Yes、 No、答えは両方あります。
腰痛には多くの種類があり、ポーズの対処法も個人個人で大きく変わってきます。
痛みがひどい時は集中力も散漫になりがち、大きな怪我につながりやすいです。
そんな時は勇気を出して、体を休める様にしましょう。
慢性的な腰痛や、軽度の腰痛の場合は、ヨガを行う事で痛みが緩和される事もあります。
腰が痛い時に行なってもいいポーズ、おすすめはこの2つです。
ねじりのポーズ
捻る角度で痛みの調整がしやすいポーズです。
固くなった腰や背中の筋肉を緩め、ほぐしてくれます。
ゆったりとした呼吸と共に行なっていきましょう。
プランク
プランクは、腰痛の引き金になる原因として考えられる、腰周辺の筋力低下を防ぎ、血流を促進してくれます。
ダイエット効果もある為、腰回りの贅肉が気になる方にもおすすめです。
膝を付くポジションで運動強度の変換を行なっていきます。
膝を後方に置く事で負荷を上げる事も可能です。
腰と相談をしながら、無理なく行いましょう。
まとめ
腰痛の種類は非常に多く、ケアの仕方も本当に様々なものがあります。
その中でもヨガは運動強度や可動域の調整もしやすく、 自身の状態に合わせながら進める事ができます。
常に自分自身の身体と向き合い、腰痛の状態を把握しておく事を忘れず、あなたのライフスタイルに上手にヨガを取り入れてみましょう。
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