牛の顔のポーズ、ヨガのポーズの中でもメジャーなポーズのひとつです。
しかし、牛の顔のポーズは意外と敬遠されがち。
「手を組むことができない…」
「無理に手や足を組んで痛みが…」
ポーズに対し、できない事や痛みに対しての悩みを持ってる方も多いです。
今回、はこのような悩みを持っている方に、
- ポーズができない理由と対策
- ポーズのやり方
- 練習法と完成形に近づけていくコツ
これらについて、ポーズをより完成形に近づけるように解説をしていきます。
練習法やコツを知ることで、体がどんどん変化していくのを感じられるでしょう。
まずは「できない理由」と「対策」から見ていきましょう。
牛の顔のポーズができない理由(足が組めない・手が届かない理由)と対策
ここでは、ポーズができない理由と対処法を紹介します。
そもそもですが、牛の顔のポーズは難易度が高いのでしょうか?
牛の顔のポーズは難易度が高い?
牛のポーズはサンスクリット語でゴムカ・アーサナと言い、上から見た時に牛の顔の様な形に見える事からこの名前が着いたと言われています。
背中で手を組み、膝を身体の真ん中にセットして足を組むという、上半身、下半身が共に独立した難易度の高い動きを入れていくポーズです。
なので、「最初から出来なくても当たり前」という事をまず頭に入れて、その上で出来ない理由と対策を見て前に進めていきましょう。
ポーズができない理由と対策
牛の顔のポーズができない人の中には、
- 背中で手を合わせることができない
- 足を組むことができない
この2点で悩んでいる人も多いので、順番にできない理由と対策を見ていきましょう。
1. 背中で手を合わせることができない
牛の顔のポーズの上半身の完成度を高めるには、肩関節の可動域を上げる事は外せません。
肩関節の可動域を上げるポイントは「肩甲骨」。
肩甲骨の周囲がガチガチに固まった状態では、両腕の上げ下げは厳しいのです。
両腕を上げる動作を行うと、肩甲骨は通常、鳥が羽を広げるように外側に広がっていきます。
これを肩甲骨の上方回旋と言います。
対して、両腕を上から下に引き下げる時に開いた肩甲骨は半円を描くように下に引き下がり、元のポジションに。
この動きを肩甲骨の下方回旋と言います。
この肩甲骨の上方回旋と下方回旋がスムーズに行われることにより、肩関節の可動域が広がり、 背中で手を組みやすくなります。
対策としては、普段から「肩甲骨周辺をしっかり動かす」ということと、両腕を上げたり下ろしたりする時に「背中を使いながら行うように(背中の中心から腕が始まり動いているように)」イメージをすること。
牛の顔のポーズを行う前にほぐしとして、「座位で体側を伸ばすポーズ」「ヨガムドラーのポーズ」など、肩甲骨の回旋、内、外転が入るポーズを入れるようにするのも対処法としてオススメです。
2. 足を組むことができない
足を組む時のポイントは2つ。
1つ目はスタートポジションの長座の姿勢で左右のお尻、「座骨にバランスよく体重が乗っているかどうか」です。
骨盤のポジションが悪いと、下半身だけではなく上半身の完成度も非常に下がります。
ポーズを開始時に必ず骨盤の安定を確認するようにしましょう。
2つ目は「お尻の硬さがある」ということ。
牛の顔のポーズの足組みは股関節周辺、両足を大きくを絡ませるため、股関節周辺の大殿筋や大腿筋膜張筋(足を外側に開いていく外転動作を行うももの外側の筋肉)が緊張していると足が組みにくくなります。
対処法としては、「コアラのポーズ」「足を伸ばしたワニのポーズ」などを前半のほぐしに入れ、大臀筋や大腿筋膜張筋をしっかりと緩めておくと、足が組みやすくなります。
さて、このように、ポーズの対策を踏まえた上で行う練習法も後半に紹介していきます。
その為にも、まずは基本となる正しいポーズのやり方をしっかり知っておきましょう。
牛の顔のポーズのやり方
両手を背中で組み合わせ、両足をからめていく為、 体の中、体幹部への意識が非常に高まるポーズです。
ポーズができない人に向けた軽減法も、順番に紹介していきます。
牛の顔のポーズのやり方
- 長座で座り、左膝を曲げ、右膝をその上に重ねていきます。
- 両方の足裏が後ろに向くようにし、両手を横に置いて左右のお尻のバランスを整えていきます。
- 左手を上げて肘を曲げていきます。
- 右の手を背中に回し、下から背骨に添わせて上に引き上げていきます
- 両手を背中で組み、顎を引きながら背骨をスっと引き伸ばし、胸を開いていきます。
- 両手をほどき、長座に戻ったら逆も行います。
牛の顔のポーズの軽減法
- 背中で手を組めない場合はタオルやストラップなどのツールを利用しましょう。
- ツールががない場合は上の手で頭を撫でる、下の手も無理なく低めで背中に沿わせて おきます
牛の顔のポーズの注意点&コツ
- 肩関節や股関節に痛みや違和感がある場合は軽減を行いましょう。無理をするのは NG です。
- 長座で座る際、バランスよくお尻に体重が乗っていますか?スタートポジションはとても大事。左右のお尻、両サイドの坐骨に体重がバランス良く乗るようにすることは大きなポイント。 長座の時点でバランスが取れていないとポーズの完成度は下がってしまいます。
- 普段猫背気味な人は下を向きがち。下を向かず目線がまっすぐになるように意識しましょう
- 牛の顔のポーズは左右差が非常にわかりやすいポーズ。バランスを整える場合は呼吸数を増やすなど、ポーズを少し長めに行うと良いでしょう。
牛の顔のポーズの練習法とコツ
完成形のポーズが苦しいという方に、おすすめのバリエーションを取り入れた練習法とコツを3つ紹介します。
牛の顔のポーズの難易度は若干高め。
一気に完成形を目指すのではなく、 まずは練習をコツコツと行うようにしていきましょう。
- 下の足を伸ばした状態で行う
- タオルやストラップを使った練習法
- 牛の顔の前屈ポーズ
順番に見ていきます。
1.下の足を伸ばした状態で行う
基本のやり方と一緒ですが、下の足を曲げない練習法です。膝、股関節へのストレスが軽減され、下半身の負担が少ない分上半身への意識が飛ばしやすい状態に。 背骨を上に引き上げて肩甲骨を寄せ、両胸を大きく開いた状態で両手を組むようにしていきましょう。
ポーズのやり方
- 長座の状態から右足を上からクロスしていき、 両手をお尻の横に置き背骨を引き延ばしていきます。
- 左手を回し上げて肘を曲げ、右手は背中にまわしていきます。
- 背中で両手を組み合わせます。
- 何呼吸か繰り返し、元のポジションに。逆側も同様に行いましょう。
2.タオルやストラップを使った練習法
タオル、ストラップを使った非常にメジャーな練習法。
完成時に肩に痛みが出たり、肩関節の可動域が低い方にオススメです。
余裕が出てきたら下の手を徐々に上に上げて腕と腕の幅を小さくしていくことが可動域を上げるコツ。
ポーズのやり方
- 長座の状態から左膝を曲げて右足を上からクロスしながら乗せて両膝お体の中央で結びます。
- 左手にタオル(ストラップ)を持った状態で上に回し上げ、肘を曲げて、右手は背中にセットします。
- 右手でタオルを掴み両胸を開きながら呼吸を繰り返します。
3.牛の顔の前屈ポーズ
牛の顔のポーズのバリエーションで、股関節、肩関節の柔軟性を高めてくれます。
背骨を引き上げて中心軸を意識しながら倒すと美しいフォームで前屈することができ、更に効果的。
ポーズのやり方
- 長座の状態から左膝の上に右膝が来るように右足を左足の上に乗せていきます。
- 左手を回し上げて肘を曲げ、右手を背中に回し、手を組み合わせます。
- 吸う息で胸を開き、吐きながら前屈していきます 。
まとめ
できなかったポーズができるようになる事の達成感は凄いですよね。
まさにこれがヨガの醍醐味でもあります。
牛の顔のポーズは姿勢も良くなり、呼吸もしやすくなる為、体が綺麗になる要素がいっぱい!
まずは練習法から始めて、少しずつ完成形に近づけていきましょう。
皆さんがいきいきとした毎日を過ごす為に、牛の顔のポーズにぜひ挑戦してみてくださいね。
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