鷲のポーズはヨガのポーズの中でも、お馴染みのポーズの1つですが、難しく、ハードルが高い、と思われている方も多いです。
実際、「手が組めない」、「足が組めない」、「ふらつきが…」などの声もよく耳にします。
今回は、そんなお悩みを持つ方のために、鷲のポーズの持つ素晴らしい効果を紹介した後に、
- 手が組めない、足が組めない、ふらつきがある場合の理由と対処法
- ポーズの正しいやり方&低体力者向けバリエーション
について、詳しく解説していきます。
ハードルが高いイメージの鷲のポーズですが、実はそんなに高い訳ではなく、コツ、対処法を行う事でポーズを身近に感じる事ができるでしょう。
鷲のポーズの効果
まずは、鷲のポーズの効果を早速見ていきましょう。
鷲のポーズは体にプラスに働く、嬉しい効果がたくさんあります。
その効果を5つ紹介します。
初心者の方には少し難度が上がるバランス系のポーズになりますが、効果を知ってしまうと、きっと挑戦せずにはいられなくなるでしょう。
【鷲のポーズの効果】
- 肩こり解消
- 腰痛の緩和
- 骨盤の調整
- 集中力アップ
- 下半身の強化
1.肩こり解消
鷲のポーズは、肩、背中、肩甲骨周辺をダイナミックに使うため、 上背部の血流が良くなり、肩こり解消に繋がっていきます。
デスクワークの方や、細かい作業をされてる方におすすめです。
2. 腰痛の緩和
鷲のポーズはバランス系のポーズのため、腰をサポートするインナーマッスルにも刺激を入れてくれます。
足を組むことで、股関節周辺の血流も良くなり、腰痛の緩和に繋がっていきます。
3. 骨盤の調整
鷲のポーズは、 骨盤周辺、股関節をダイナミックに動かしていきます。
ポーズの完成形では骨盤の傾きや左右差もわかりやすく、 骨盤の調整、いわゆる骨盤の歪みを整える、という効果もあるといわれています。
4. 集中力アップ
片足で立つ為、 集中力を必要とするポーズです。
集中力アップの他に、バランス能力の向上にも効果的です。
5. 下半身の強化
両足を絡ませながら、片足で立つという、難度の高いポーズになります。
下半身の強化はもちろん、足首にも強い刺激がかかる為、足首周辺の強化にも繋がり、むくみ改善にも繋がっていきます。
鷲のポーズができない理由と対処法
鷲のポーズを行うと、「手が組めない」、「足が組めない」、「ふらついてしまう」という方が多くいらっしゃいます。
この章では、手、足が組めない場合、ふらついてしまう場合、それぞれの理由と対処法を解説していきます。
理由と対処法を知る事で、ポーズ攻略のきっかけにしていきましょう。
手が組めない理由
単純に腕や手首の固さが原因…、これも十分考えられますが、主に手が組めない理由は「背中の固さ」です。
肩、腕の動きには、肩甲骨が大きく関わってきます。
手が組めない人の多くは、この肩甲骨周辺がガチガチになっており、そのため可動域に制限がかかっている事が多いです。
手が組めない人への対処法
肩甲骨の動きをスムーズにしてくれる「アクティブストレッチ」を行うと良いでしょう。
ポーズの前に行う事で、背中や肩の周辺の可動域を広げる事ができるため、 手が組みやすくなります。
アクティブストレッチのやり方は、次の通りです。
- 両手を体側におき、手の平を上にして肘を90度にします(座位、立位どちらでもOK)
- 体の前に腕をセットし、息を吸いながら両手を後方に引き、背中の肩甲骨を内側に寄せていきます。
- 息を吐きながらゆっくり腕を前方に伸ばしていきます。
- バランスボールを体の前で抱え込み、押しつぶすようなイメージを持ちながら両手をクロスしていき、肩甲骨を開いていきます。
足が組めない理由
足が組めないのは、太腿やお尻の筋肉が発達し過ぎていたり、股関節周辺の柔軟性が不足しているという事が考えられます。
また、 骨盤の歪みや、足の長さが関係する場合もあります。
足が組めない人への対処法
ねじりのポーズ(座位)を鷲のポーズの前に行う事で、足を組む際に必要になってくる股関節周辺をほぐし、可動域を広げていきます。
股関節の可動域を広げる事で、足の組み方をスムーズにしていきます。
ねじりのポーズ
- 長座で座り、右膝を立てます。
- 左足に右足をクロスさせ、体を右に捻りながら左肘を右膝外側にセットします。
- 右手は後方に置いて、左手の平を右に向けて、指先を天井に向けます。
- 息を吸い、胸を開き、吐きながら後方にツイストをかけていきましょう。反対側も同様に行います。
ふらついてしまう理由
片足バランスが取れてない、ということですね。
足裏にバランスよく荷重をかける意識を持つ事が大切です。
あとはツールを使う方法。
ここではヨガブロックを用いた軽減法を紹介していきます。
ふらついてしまう方への対処法
ポーズの完成時、絡ませている足の下にヨガブロックを置く事で安定感が増します。
これがふらつきを無くしていく練習になります。
ブロックがない場合、分厚い本を代用してみて下さい。
ここまで鷲のポーズができない理由について紹介してきましたが、とはいえ、ポーズができない理由は「正しい形でポーズが取れていない」事も多いものです。
この後に紹介するポーズのやり方を見て、正しいポーズ、体の使い方をマスターしていきましょう。
鷲のポーズのやり方とバリエーション
鷲のポーズ(ガルダ・ アーサナ)の やり方と、ポーズの注意点やコツ、軽減法、更にできない方向けのバリエーションをご紹介していきます。
正しいやり方をマスターすることで、ポーズの完成度を高めていきましょう。
ポーズのやり方
- 山のポーズ(タダ・アーサナ)で立ち、両手を腰におきます。
- 左足を上げ、 右足を軸にして、左足を前から交差させていきます。
- 胸の前で右腕が上に来るように両腕を交差させて、両肘を合わせながら90°に曲げていきます。
- 両手の指の先を天井に向けて、左手を右手首に絡ませていきます。
- 吸う息で胸を開き、吐きながら右膝を曲げて、 股関節から体を折り曲げるようにお尻を後方に突き出していきます。
- 左足の指先を右足首、もしくはふくらはぎ迄絡ませていきます。
- 背筋を伸ばし、左肘を左膝に近づけていきます。
- 吸う息で上半身を引き上げて手足を解き、元のポジションへ。逆側も同様に行います。
ポーズの注意点とコツ
- 首や肩に力を入れすぎると、ポーズが不安定になります。上半身の力を抜くことで、下半身の安定にも繋がっていきます。
- 完成形で背中を丸めてしまうとお腹へ刺激が入らない為、集中力も散漫になり、立ちづらくなります。 背筋を伸ばし、目線は前方に集めるようにしましょう。
- 腰を落とし、お尻を後方にしっかりと突き出すことがポーズを安定させるポイントになります。
ポーズの軽減法
- 手の平を合わせるのが難しい場合は、手の甲を合わせるようにしましょう。
- 足を組むのが厳しい場合は、 足を組み合わせるのではなく、クロスするだけにしてみましょう。
ポーズのバリエーション
このバリエーションは座った状態で行う為、本格的な鷲のポーズよりも強度、難度共に下がります。
デスクワークの合間にポーズを行なってみるなど、気軽に行うことができる為、ポーズの完成形ができない方、初心者の方や低体力の方はこのバリエーションからトライしてみましょう。
座位バージョン
- あぐら(安楽座)で座り、右手が上に来るように両肘を重ね、両手を前でクロスしていきます。
- 両肘を90°に曲げて指の先を天井に向けていき、腕を絡ませながら手の平を合わせていきます。
- 両腕を挙げていき、上で何回か呼吸を繰り返します。
- 吸う息で両腕を戻し、元の安楽座に。両腕を入れ替え、左手が上に来るように両肘を重ねて同じ動作を繰り返していきます。
椅子バージョン
- 椅子に浅く腰掛け、右足に左足を前方からクロスさせていき、足の指がふくらはぎ、もしくは足首の後方に添えれる様にしていきます。
- 右腕を上にして両腕をクロスさせ、肩甲骨をつかむようにし、背中を少し丸めていきます 。
- 両肘を合わせて約90度にし、指の先を天井に向け、腕を絡ませ、両手の手の平を合わせながら両腕を挙げていきます。
- 吸う息で胸を開き、吐きながら、上半身を少し前に傾けていきます。
- 同時に両肘がおへそに当たる様に腕を引き下げて、呼吸を繰り返します。
- 吸う息で胸を開き、 上半身を元のポジションに戻していきます。反対側も同様に行います。
まとめ
鷲のポーズは簡単かと言うと、正直あまり簡単なポーズではありません。
しかし、難しい訳ではないんです。
鷲のポーズだけではなく、 どのポーズにも共通することですが、いきなり、完成形を行うのはやはり厳しいもの。
まずは、バリエーションや完成形の手前でしばらく練習をしていきましょう。
ポーズ攻略はもう目の前まで来ています、お伝えした対処法を実施しながら完成形に近づけていき、できた時の達成感を是非味わって下さいね。
スポンサーリンク
コメント