ヨガのレッスンでも度々登場する太陽礼拝。
一般的にも 認知度が高く、日々のルーティーンに取り入れているヨギー(ヨガを行う人)も多く見受けられます。
太陽礼拝は、読んで字の如く、自然界への感謝と太陽への祈りを意味します。
日本語で「たいようれいはい」、「たいようらいはい」と言い、 インドの古語であるサンスクリット語では、「スーリヤナマスカーラ」英語では「サンサルテーション」と呼ばれています。
流派によって多少細かい点で違うところがありますが、基本、太陽礼拝は12のポーズを一呼吸一動作で進めていきます。
一つ一つのポーズがシンプルで、強度も調整しやすため、初心者からヨガの上級者まで楽しむことができるポーズですね。
今回は、その太陽礼拝について、
- 太陽礼拝を毎日続けることで得られる効果
- 苦手でできない初心者向けのやり方&コツ
- 太陽礼拝に関するQ & A
という内容で、効果やコツ、太陽礼拝にまつわる様々な疑問点まで解説します。
太陽礼拝の恩恵をたっぷりと受けるために、必要な知識をインプットしていきましょう。
太陽礼拝を毎日続ける事で得られる効果
太陽礼拝を行うことで、精神面から肉体面までプラスに働く様々な効果を得ることができます。
期待できる主な効果は次の5つ。
- ダイエット効果
- 柔軟性が高まる
- 心の安定
- 姿勢の改善
- 心と体の変化を感知しやすくなる
1つずつ詳しくみていきましょう。
1. ダイエット効果
太陽礼拝は全身をダイナミックに使い、流れるように動いていく為、 ゆったりとしたヨガのポーズをひとつずつ行うよりも運動強度は高めになります。
回数を重ねることで有酸素運動の効果も得られ、 脂肪燃焼、筋持久力向上、シェイプアップに繋がります。
基本的に太陽礼拝の回数に決まりはありませんが、痩身が目的であれば、やはりセット数が必要になってきます。
初心者の方であれば、まずは3セットを目標にトライしてみましょう。
2. 柔軟性が高まる
一連の動作を呼吸に合わせながら行うため、体温も上昇し、可動域が広がり、柔軟性も高まります。
3. 心の安定
毎日同じポーズを同じ流れで行うことで、体や心の変化に気づきやすくなります。
太陽礼拝は適度な運動でもあります。
無理のない範囲で適度な運動を行うことで、心と体もスッキリし、イライラや不眠症の改善に繋げていけるでしょう。
4. 姿勢の改善
太陽礼拝の シークエンス(一連の流れ)では背骨のしなやかさが大きなポイントになってきます。
現代人に多いと言われている猫背解消にも非常に効果的です。
5. 心と体の変化を感知しやすくなる
毎日同じ動作を行うことで、体の状態を把握しやすくなります。
心と体の状態は日々変化をします。
自分自身の身体と向き合う貴重な時間を作っていきましょう。
太陽礼拝が苦手で出来ない初心者向けのコツ
ここでは、「太陽礼拝が苦手」という方のために、気持ちよく行うためのコツを紹介します。
- マイペースで行う
- 呼吸に合わせて行えているかどうか
- 足裏をしっかり支えているか
- 視線を意識する
順に見ていきます。
1. マイペースで行う
太陽礼拝は初心者の方には少しキツく感じると思いますが、頑張りすぎていませんか?
ヨガを行うにあたって頑張りすぎは NG です。
一つ一つのポーズの効果も半減し、怪我につながる可能性もあります。
例えばプランクであれば、膝をついて軽減を行うなど、 自分自身の体力や筋力に合わせて行う様に心がけましょう。
2. 呼吸に合わせて行えているか
呼吸が曖昧になると 流れるような動作もスムーズに行えず、集中力も散漫になりがちです。
できるだけ一呼吸一動作を意識しながら行なってみましょう。
3. 足裏をしっかり使えているか
太陽礼拝は、足裏の荷重バランスも大きなポイントの一つです。
足裏が安定することで骨盤や下半身、土台となる部分も安定し、全身が機能的に動く様になり、ポーズの完成度も上がっていきます。
スタートの基本姿勢(タダ・アーサナ) から足裏への荷重を確認し、常に大地を踏みしめている意識を持ちましょう。
シークエンス(一連の流れ)の1つでもある、下向き犬のポーズ (アド・ムカ・シュヴァナ・アーサナ)も足裏が重要になるポーズの一つです。
両足の五本指から踵まで、バランスよく体重が乗っているかどうかを意識しながら行います。
4. 視線を意識する
ヨガでは視線の事を「ドリスティー」と言います。
レッスン中、講師が「ドリスティーを指の先へ」などと表現することがあります。
それぞれそのポーズに相応しいドリスティがあり、ドリスティーが安定する事で外側ではなく内側に視点を向ける事が出来ます。
結果、ポーズへの意識が高まり、完成度も高くなっていきます。
太陽礼拝の Q & A
太陽礼拝について、よく聞かれる疑問点をここで解消していってください。
- 朝と夜、どちらに行うのがいいの?
- 太陽礼拝をすると筋肉痛になる?ならないようにする対策は?
- 生理中もやってOK?
- 何回行うのか?
1. 朝と夜どちらに行うのがいいの?
朝の太陽礼拝は、眠気でまだ覚醒していない状態からスッキリと目覚めさせてくれ、今日も一日頑張るぞ!、というやる気を後押ししてくれます。
さらに腸を刺激する為、腸活にも繋がり、女性にとっては欠かせない美容と健康に非常に効果的です。
夜の対応礼拝は、1日歩き続けた足のむくみや、長時間のパソコン作業で凝り固まった背中や首、肩周辺を心地よくほぐしてくれます。
活動的な交感神経優位の状態から、 リラックス状態から、副交感神経優位の状態へ移行してくれます。
「朝、夜、どちらが良い」ではなく、それぞれメリットがあるのです。
2. 太陽礼拝をすると筋肉痛になる?ならないようにする対策は?
ヨガはゆっくりとした運動なので筋肉痛とは無縁のイメージがあると思いますが、体を動かすという事は筋収縮が起きているという事。
頻度、強度にもよりますが、筋肉痛は起こります。
筋肉痛にならない様にするには、過剰な筋収縮を起こさないこと。
つまり頑張り過ぎない事が大事です。
それでも筋肉痛になってしまった場合は、痛みがひどい場合はヨガを控えて体をお休みさせましょう。
タンパク質を中心に栄養をしっかり補給し、痛みが緩んできたら軽いヨガのポーズから始めて、 太陽礼拝を行う場合はスピードを落とすなど軽減をし、 身体と対話をしながら進めるようにしていきましょう。
3. 生理中もやってOK?
生理中の太陽礼拝はOKです。ポーズを行うことで血行が良くなり、むくみや生理痛の緩和にも繋がってきます。しかし生理の症状は個人差があり、症状も様々です。体調不良の場合は無理をせず、太陽礼拝や強度の高いポーズではなく、ゆったりとしたポーズや瞑想をお勧めします
4. 何回行うのが良いか?
回数に制限はありませんが、太陽礼拝は低強度な運動ではありません(強度調整は可能)。
初心者の方はまず、毎日3セットを目標にし、慣れてきたら5セット前後を目安に行うようにしてみましょう。
勿論セット数も大切ですが、本来の一番の目的である 無理をせず、心地よさを追求する事を忘れない様にしましょう。
更に最近では、年末に太陽礼拝を108回行うイベントも増えてきています。
108回は人間の煩悩の数を表し、心身ともに自分自身をリセットしていく、という意味を持ちます。
体力がついてきた方は是非チャレンジをしてみましょう。
まとめ
個人差は勿論ありますが、強度の調整がしやすい太陽礼拝の効果は無限大です。
しかしこのような素晴らしい効果を与えてくれる太陽礼拝も、継続をしないことには気づきや効果を感じることはできません。
無理をしないことが大前提ですが、まずは朝起きて朝日を浴び、太陽礼拝を数セット行い、心と体のウォーミングアップをしてから出勤に臨んでみましょう。
ほんの少しの変化が、あなたの心と体を素敵に変えてくれるきっかけになるでしょう。
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